ショートストーリー②

私はどこにでもいる社会人2年目の女で

就職難と言われる時になんとか受かった会社で事務をメインに働いている。

 

仕事自体は日々同じようなルーティンワークなので一年も在籍していればある程度は身につけていた。

もちろんクレームの電話など、イレギュラーへの対応はまだ恐怖心すらあるが、それでもなんとかやっていけている。

 

 

ここ最近は、30代の営業の人にご飯に誘われたり、休みの日にどこかいかないか?

なんて誘われたりしていて

まぁ、タダ飯出来ればいいか。

とかくらいで生活している。

 

私生活は

一人暮らしなので割と自由には過ごしている。

でも、やはり家事は大変で、掃除・洗濯・炊事

自分のことをするだけでこんなに精一杯なのかぁとかと思っている。

 

しかし、一人暮らしをはじめたのは最近で

もともと、両親と私の3人で暮らしていたのだが、今年の夏から電車で3駅ほどのところに引っ越して、人生初の一人暮らしをしてしている。

 

そう、遠く離れているわけではないので、実家にも休みの日には顔を出す。

まぁ、それは大体ご飯を食べに行っていると言っても、間違いではない感覚だ。

そして、ご飯の残りなんかをお弁当にして持たせてくれるのものだから、平日も多少はこれで食糧確保できている。

 

では、なんでわざわざ一人暮らしをはじめたかって?

特に大きな意味があったわけではない。

ただ、少し、自分の自分だけの時間が欲しくなったのと

自分がひとりでどれくらい、何が出来るのかを客観的に知りたかったから。

そんな程度の気持ちではじめた一人暮らし。

大変な事もあるが、それなりに優雅に生活している。

 

それでも思う。

一人でいることの孤独と

誰かといることで得られるあたたかさを。

 

もちろん、そんなことがわからないわけではなかったが、

想像するのと、実際に体感するのでは、どこか違う感覚があった。

 

 

とにもかくにも、そんなことを頭の中で考えていると『ピーーーーっ!ピーーーーっ!』という機械音が鳴った。

洗濯機が音を発している。

私はまどろんだ体を起こし、洗濯物を干しはじめた。

 

 

今日はそんな、いつも通りの

いつもと変わらないサイクルの

同じではない今日がまた、始まった。

 

 

 

そうこうして、洗濯物を干していると

机の上のスマホが短いメロディ音を発し、数回振動した。

 

私はスマホを手に取り

画面を確認した。

 

「今日、ランチでもいかない?」・・・・・・・

 

 

to be continued.....